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ノベルゲームとSFジャンルの親和性の高さを考える

ever17-3
先程『Ever17』という作品をクリアしました。ノベルゲームをプレイする人なら一度は名前を聞いたことがある、或いは既にプレイ済みの作品かと思います。僕も今まで何故かやってきてこなかったんですがようやくプレイしました。
僕は他にも有名な作品だと、『Fate/stay night』や『マブラヴ』シリーズなども未プレイで、それを言うと何でやってないの?と驚かれることが多いのですが…、まあそれはさておき。

Ever17は名作と言われるように、ノベルゲームの特性を最大限に生かしたSF物でした。SFノベルゲームの金字塔的作品と言っていいでしょう。面白くなるまでが長く、途中で中弛みもしてしまいましたが、最終ルートでの伏線回収はまさに圧巻の一言でした。これが10年以上前の作品なんですね…。

初めはEver17の感想を書こうと思っていましたが、ラストが凄いぐらいしか言うこともないし、既に多くの人に語られ尽くしているかと思うので違う話をします。

Ever17をプレイして、ノベルゲームは非常にSFジャンルとの相性が良い媒体なのだと再認識しました。なので今回はタイトルにあるように、ノベルゲームとSFジャンルとの親和性の高さについて少し考えていきます。Ever17のネタバレとかは全くないのでそこは安心して下さい。

※SFには近未来SFだとか色々な種類がありますが、今回はパラレルワールド、つまり平行世界SFとタイムループなどの時間SFという二つの分野に限定します。実際SFといったらこの二つをまず思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。



1. 選択肢による分岐、平行世界の作成
ノベルゲームが他の媒体と違う最大の点が選択肢の存在です。これによってプレイヤーに複数の結末を見せるマルチエンドが可能になりました。
ever17-2
選択肢の一例。ノベルゲームと選択肢は切っても切れない関係です。

ここで選択肢によって分岐した世界=平行世界と定義すれば、それだけで平行世界SFを違和感なく、容易に生み出すことが出来ます。これは一本道構成でしか物語を表現できない小説などの媒体に比べて大きな利点になります。
sf1
図1:選択肢による物語の分岐


2. 繰り返しプレイによるキャラクターのループ現象の自覚
一本道構成ではないノベルゲームをプレイする時、プレイヤーは必ず物語をループすること(繰り返すこと)を強いられます。
sf2
図2:プレイヤーのループ現象

図のようにプレイヤーはマルチエンド形式で提示される複数の結末を追うために、セーブとロードを駆使して何度も物語を繰り返しプレイします。ではもしこの時、作品世界にいるキャラクターが何らかの形で、物語が繰り返されていることを自覚できたらどうでしょう?それだけでタイムループSFの完成です。
ノベルゲームは前提としてプレイヤーに繰り返す作業を強いるので、それにキャラクター及び世界設定を合わせれば、容易にループ物語を生み出すことが出来ます。


◆まとめ
今回は2つの要素からノベルゲームとSFジャンルの親和性の高さを考察してきましたが、勿論これ以外にも要因はあるでしょうし、SF以外にもノベルゲームと親和性の高いジャンルもあると思います。Ever17はこれに加えて二人の主人公による二視点トリックも駆使し、より多層的に物語を展開させていました。
ただやはり平行世界、タイムループを生み出しやすいという点で、ノベルゲームは特にSFジャンルとの親和性が高いと思います。

僕は以前からエロゲーマーはループ物が好きだという認識を持っていましたが、これは本来逆なのかもしれません。エロゲー(ノベルゲーム)がそもそもループ物などのSFジャンルを志向しやすい構造になっているので、その結果としてエロゲーマーにSF物を好きな人が増えた、と考えるのがより妥当でしょうか。

現在のノベルゲーム(エロゲー)を見渡すと、SFジャンルが下火になりつつある印象があります。それは時代の流れによる購入層の変化であったり、既に金字塔的作品があるので斬新な作品を作るのが難しい、或いはそういった内容を書ける書き手の人材が不足している…、といった様々な理由が考えられます。

ただ僕はノベルゲームは非常に可能性がある媒体と思うので、まだまだこれまで見たこともないような独創的な作品が生まれる余地は十分にあると考えています。
なのでSFジャンルに限らずとも、ゲームならではのトリックを擁してプレイヤーをあっと驚かせる…、そんな作品が今後も生み出されることを願っています。


◆おまけ
3. 作品世界の外にいる「神」としてのプレイヤーの存在
これは厳密にはSFジャンルだけに当てはまることではないですが…、ノベルゲームならではですし物語のスケールを大きくしやすい一因として挙げておきます。
ノベルゲームは基本的に、一人称視点で向かい合わせになる他のキャラクターとの対話を通して物語が進みます。所謂立ち絵を通した物語の進行というやつです。
ever17
こんな感じ。ノベルゲームをやったことがある人なら一度は見た構図ですよね。

ただ当たり前の事ですが、我々は三次元的存在なので実際はその場面を客観的に眺めています。横から眺めた構図を図式すると、
sf3
図3:立ち絵状態を横から見た場合

図のようにノベルゲームは作品に登場するキャラクターの対話を中にいる主人公の目線で楽しみつつも、作品世界を客観的に眺めることが出来ます。この特殊な構造を持ったノベルゲームではあることが可能になります。
それは作品世界にいるキャラクターと外から客観的に眺めるプレイヤーとの能動的な関わりです。ここでは二つほど例を挙げます。
一つは対話するキャラクターが主人公ではなくプレイヤーに向けた発言・語りかけをすること。もう一つは内部にいるキャラクターが外にいるプレイヤーの存在を認識すること。前者は分かりやすいかと思うので後者について詳しく説明します。

ご存知のようにノベルゲームは、プレイヤーが選択肢で物語の進行に対して自由に意志を反映させることが出来ます。
この時プレイヤーの意思=選択の結果≠主人公の意志であり、主人公が選択したと思った行動は全てプレイヤーの手の平の上の出来事に過ぎない。逆に言えばノベルゲームは読み手の意思が物語に反映される唯一の読み物なのだ。こうして外の立場から作品世界に自由に介入するプレイヤーはまさに「神」と言えるでしょう。勿論こうしたプレイヤーの存在が重要になってくるのは選択肢以外にも、『古色迷宮輪舞曲』などの独自のゲームシステムを擁した作品でもある。

(僕は基本的に物語は世に出た時に、創造主である筆者の元を離れたと考えているので、選択した結果は全て読み手ではなく筆者の思惑通りだとか、そういう物語の裏にいるであろう筆者の存在や思惑を"過度に"推察することはしません。そもそも物語に筆者の考えが秘められているかどうかでさえ推測の域を出ませんし、その真意は実際に聞いてみない限りは何とも言えません。要は考えるだけ不毛です。)

このようにプレイヤーはキャラクターが知り得ないところで物語に能動的に関わっている。だけどもし作品世界にいるキャラクターが、外にいる「神」に等しいプレイヤーの存在を知覚できたら、それはその世界を相対化する、スケールの大きい展開に発展することができる。実際にループ物の作品を見ても、キャラクターが何らかの意思が働く作為的な世界に疑問を持つ場面は多々ある。そこから外にいるプレイヤーをも巻き込み物語を展開させていく…、そんな作品も中にはあります。
(基本的に主人公とプレイヤーの目線は同じなので、作品世界の外にいるが物語には巻き込みやすい。)

つまり、ノベルゲームでは作品世界の外にいる「神」としての立場にいるプレイヤーの存在から、作品世界を相対化するスケールの大きい物語であったり、選択肢などゲームならではのギミックを擁してプレイヤーが物語に能動的に関わる作品を作りやすい。余談ですが僕はこういうメタな方向に派生していく作品が大好きです。



3つ目はSFジャンルとは特別深い関係がないノベルゲームの構造ですが、今回を逃すと暫く書く機会がなさそうな予感がしたのでついでに書きました。
Ever17は今回挙げた3つの要素を上手く物語に絡めていたので、SFノベルゲームの名作と言われ、高評価されているのも文句なしに納得できる作品でした。
普通こんなトリック思いつきませんよ…、もっと早くプレイすれば良かった。

あと今思い出したんですけど僕は『STEINS;GATE』も未プレイなんですよね…。これだけノベルゲームのSFジャンルについて考えてきたのに…。流石にちょっとまずいと思うので近いうちにやります。
そんな感じで今回はおしまい。それではまた。
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